1 ホタテガイのへい死メカニズム
① 玉付けをし過ぎた不安定な施設では、波浪の影響を大きく受けることから、調整玉の影響により養殖施設や篭が上下動します。
② 1週間以上シケが連続し、餌を取れないと、小さい貝ほど弱って貝殻を閉じれなくなるため、貝同士のかみ合わせや篭への擦れが多くなって、外套膜(ヒモ)がケガをし、異常貝となります。
③ また、鰓(エラ)が傷害を受けると、ワタ抜けになり呼吸や餌を取ることができなくなります。
④ 軽傷であれば回復しますが、ワタ抜けや重傷の異常貝はへい死する危険性があります。
⑤ なお、水温が低い場合は、餌を取り込む能力が低下するため、へい死の危険性がさらに高まります。
2 冬季における養殖管理の注意点
異常貝の原因は病気ではなくケガです。これから冬のシケが多くなるので、ケガのない元気なホタテを育てるために、以下に注意しましょう(図3)。