陸奥湾海況情報

No.493

2004年10月12日

● 15m層 日平均水温の推移 

●今期の概況(10月5日〜10月11日)

 今期の陸奥湾の水温は、全ブイの15m層以浅では低下傾向、30m層以深では特に青森ブイ、東湾ブイの底層で急激な低下が見られました。10月10日からの東風の影響により、平舘ブイの15m層では北上流が強勢に推移しました。また、東湾ブイの底層の溶存酸素は、10月10日から海水の鉛直混合と引きつづく湾外由来の低温高塩な水の分布により、飽和度80%前後に回復しました。なお、湾全体でも低酸素状態が危惧されたことから、10月8日に青森ブイで臨時調査を行ったところ、底層では飽和度56.7%の低酸素状態でしたが、東湾ブイと同様にその後の低温高塩な水の分布により回復に向っているものとみられます。

10月11日の日平均水温は、平舘ブイの1m層〜30m層で19.2〜19.8℃、底層で17.3℃、青森ブイの1m層〜30m層で19.6〜20.0℃、底層で17.0℃、東湾ブイの1m層〜30m層で19.7〜19.8℃、底層で19.5℃となりました。

10月6日〜10日の半旬別平均水温は、平年に比べると、平舘ブイと青森ブイの全層で概ね『平年並み』、東湾ブイでは30m層以浅で『平年並み』、底層で『やや高め』になっています。

● 今後の見通し

気象台発表の10月9日からの1ヶ月予報(東北地方)では、向こう1ヶ月の気温、日照時間は平年並み、週別の気温は1週目は平年並みか高く、2週目は平年並み、3〜4週目は平年並みか低いとなっています。陸奥湾の水温は全ブイの30m層以浅で概ね『平年並み』、青森ブイと東湾ブイの底層では低温高塩水の分布により一時的に『平年より低め』に推移するものと考えられます。