陸奥湾の流れについて

日本近海の流れの画像

陸奥湾内へ流入する外海水は、日本海を北上する対馬暖流の支流として、日本海から津軽海峡を通って太平洋側に流出する津軽暖流水です。そのため、津軽暖流水の影響を大きく受ける湾口部では、湾奥部に比べて冬季の最低水温が高い傾向を示します。

陸奥湾の流れの図

流れ

陸奥湾の流れは、湾口部の平舘海峡で夏の大潮時に1ノットを超える流速が見られますが、その他は全般的に弱く、津軽暖流水の消長や風の季節変化、海洋構造や湾内外水の密度差などの季節変化等諸種の要因により変動します。しかしながら、巨視的に見ると、西湾、東湾それぞれに反時計方向の循環する流れがあり、湾奥部の青森湾、大湊湾などにはこれと対抗する小還流が生じるているものと考えられています。また、湾内の海水更新に要する日数は、西湾で1ヶ月余り、東湾で 3ヶ月程度と見込まれています。 (日本全国沿岸海洋誌:日本海洋学会 沿岸海洋研究部会編より)