浅海定線調査　陸奥湾定線の観測結果報告

陸奥湾の8月の海況概況 　　　　　　　　　　　

　 　　　　　　　　　　　　　　　　（2005年8月8,9日 観測）

(実　況）

　透明度は8〜18mの範囲でした。
　
　水温、塩分は、それぞれ表層（5m）で22.6〜24.8℃、32.74〜34.08、
中層(20m)で19.7〜22.2℃、32.95〜34.03、
底層（海底上2m）で13.5〜16.0℃、33.12〜34.29の範囲でした。
　
　水温の水平差は30m層で大きく4.4℃、そのほかの層は2.2〜2.8℃の範囲、
鉛直差は湾央部のSt.3で11.5℃と最大、そのほかは8.5〜10.8℃の範囲でした。

　塩分の水平差は1.04〜1.34の範囲、鉛直差はSt.1で最大の1.18、St.2,3で0.8台と
西湾側で大きく、湾口部のSt.A,Bで小さく0.4程度、東湾側で0.34〜0.59でした。 　

　溶存酸素量は、、St.2,3,4,6の底層とSt.4の5m層で7mg/L未満(飽和度75〜99%)となり、
最大値はSt.1の底層の7.5mg/L(飽和度93%)でした。


　高塩の外海水は、20m層と底層でそれぞれ湾中央部付近まで分布しており、
St.2,3の20m層では塩分33.7と、その上下層より高塩となっています。

　また、湾中央部付近のSt.2,3,4の底層には水温15℃未満の低温水が残っており、
この上層では水温がほぼ成層状態となっています。


　(前回差） （前回7月15,19日調査）

　透明度はSt.A,Bで前回並、St.6で5m上昇したほかは前回より3〜9m低下しました。

　水温は、St.Bの50m層で前回差-1.3℃、湾口部から西湾側の底層付近で前回並のほかは、
前回より上昇し、10m層以浅ではSt.2で前回差+3℃未満のほかは+4〜+6℃でした。

　塩分は、湾口部のSt.A,BとSt.1,6の上層では概ね前回より上昇(前回差+0.2〜+0.6)、
このほかは前回並または前回より低下しました(前回差-0.4〜+0.2)。

　溶存酸素量は、前回並または前回より低下(前回差+0.15〜-2.0mg/L)、
特に湾央部の底層で前回差-1.7〜-2.0mg/Lと低下が大きくなりました。




(平年差）　(平年値は1972〜2004年の観測値の平均値)
　
　透明度はSt.6で平年差+3mで平年よりやや高めのほかは、
平年差-2〜-6mでやや低め〜かなり低め。 　

　水温は、上層で平年並み〜やや高め (平年差-0.5〜+2.9℃)、
下層で平年並み〜やや低め (平年差-1.8〜0.0℃)でした。

　塩分は、上層で概ね平年並み (平年差-0.2〜+0.3)、
下層でSt.1のみやや高め (平年差+0.2)のほかは
やや低め〜かなり低め (平年差-0.2〜-0.4)でした。





　

　　　　　　　　水温・塩分の水平分布及び鉛直分布図
　　　　　　　　　　　　(2005年8月8,9日観測)