浅海定線調査　陸奥湾定線の観測結果報告

陸奥湾の9月の海況概況 　　　　　　　　　　　

　 　　　　　　　　　　　　　　　　（2005年9月12,13日 観測）

(実　況）

　 透明度は11〜18mの範囲でした。 　

　 水温、塩分は、それぞれ表層（5m）で23.3〜24.0℃、33.24〜33.50、
中層(20m)で23.2〜23.6℃、33.24〜33.53、底層（海底上2m）で15.1〜22.0℃、
33.55〜34.32の範囲でした。 　

　 水温の水平差は30m層以浅で0.4〜1.3℃、それより下層では2.7〜7.0℃の範囲で、
底層で最大でした。

　 鉛直差は東湾側南部のSt.6で2.5℃と最小、そのほかは4.2〜8.8℃の範囲で、
湾央部のSt.3と湾口部東側のSt.Bで8℃以上でした。

　塩分の水平差は0.25〜0.77の範囲で底層で最大、鉛直差は0.30〜0.98の範囲で、
St.4で最小、St.3で最大でした。 　

　 溶存酸素量は、湾全体で3.3〜6.9mg/L(飽和度42〜99%)となり、
底層では、St.2で5.7mg/L(飽和度72%)、St.4で3.3mg/L(飽和度42%)と、
湾央部付近で低酸素または貧酸素状態がみられました。 　

　 水温、塩分とも20〜30m層まではほぼ均一となり、鉛直混合しているものとみられますが、
湾央部のSt.3の底層には水温16℃未満、塩分34.3以上の低温高塩水の分布がみられました。


　(前回差） （前回8月8,9日調査）

　透明度は、St.A,B,6で前回並のほかは前回より3m以上上昇し、
特にSt.1では前回差+10mでした。

　水温は、10m層以浅で前回並〜やや低下、それより下層で
前回より1〜8℃上昇しました。

　 塩分は、湾口部のSt.A,B〜St.2とSt.1の底層にかけて前回より低下(前回差-0.6〜-0.1)、
そのほかは前回並または上昇(東湾側の10m層以浅と底層で前回差+0.4〜+0.7)しました。

　 溶存酸素量は、St.3の底層(前回差+0.5mg/L)のほかは前回並または前回より低下
(前回差+0.1〜-3.5mg/L)、特にSt.4の底層で低下が大きくなりました。


(平年差）　(平年値は1972〜2004年の観測値の平均値)
　

　透明度はSt.3で平年差-4mで平年よりやや低めのほかは、平年差0〜+3mで
平年並み〜やや高め。

　水温は、40m層以浅でやや高め〜かなり高め (平年差+1.2〜+3.0℃)、
底層では、St.3でやや低め (平年差-2.2℃)のほかは概ね平年並み
(平年差-0.2〜+0.3℃) でした。

　塩分は、東湾側の10m層以浅でやや高め (平年差+0.2〜+0.4)、
湾口部寄りのSt.2の下層でやや低め (平年差-0.1〜-0.3)のほかは平年並み
(平年差-0.2〜+0.2)でした。
　

　

　　　　　　　　水温・塩分の水平分布及び鉛直分布図
　　　　　　　　　　　　(2005年9月12,13日観測)