浅海定線調査　陸奥湾定線の観測結果報告

陸奥湾の5月の海況概況 　　　　　　　　　　　

　 　　　　　　　　　　　　　　　　（2006年5月12,17日 観測）

(実　況）
　
　透明度は15〜22mの範囲でした。

　水温、塩分は、それぞれ表層（5m）で8.1〜10.2℃、32.65〜33.32、中層(20m)で7.7〜10.0℃、 32.84〜33.65、底層（海底上2m）で5.9〜8.8℃、33.16〜34.13の範囲でした。

　水温の水平差は0m層で5.0℃、30,40m層でそれぞれ3.7,3.9℃と大きく、そのほかの観測層は 1.9〜3.0℃、鉛直差は湾口部〜西湾側で0.6〜2.2℃でSt.2で最小、St.3〜6にかけては、4.8〜 7.5℃でした。

　塩分の水平差は、40m層〜底層でほぼ1.0、それより上層で0.7〜0.8、鉛直差はSt.2,3でそれぞれ1.2,1.4と大きく、そのほかは0.5〜0.8でした。

　溶存酸素量は、8.5〜10.1mg/L(飽和度87〜106%)の範囲でした。

　水温、塩分ともに湾口部から西湾側にかけて高く、St.2の40m層〜底層にかけて湾外水とみられる高温高塩の水が分布しています。

　また東湾では、St.4,6の底層に水温6℃未満、塩分33.2未満の低温低塩水が残っています。


　(前回差） （前回4月11,12,13日調査）

　透明度は湾口部で前回より8〜9m上昇、St.2で4m低下したほかは概ね前回並。 水温は、全調査地点の全観測層で前回より上昇しました。

　湾央部付近のSt.3〜6の5m層以浅では上昇が大きく、前回差は+5.2〜+9.0℃で、最大はSt.4の0m層でした。また底層ではSt.3の前回差+3.0℃を除き、1℃台の上昇でした。 　

　塩分は、St.1,2の中層〜底層にかけて前回よりやや上昇(前回差+0.09〜+0.27)、St.3の40m層で0.55上昇したほかは、前回並または前回より低下しました。

　前回差は+0.00〜-0.68で、St.Bの5m層の低下が最大でした。

　溶存酸素量の前回差は-1.1〜+0.1mg/Lの範囲でした。

　(平年差）　(平年値は1972〜2005年の観測値の平均値)
　
　透明度は全点(St.1〜6)で平年差+2〜+8mで、平年よりやや高めからかなり高めでした。

　水温は、St.4,6の0m層でかなり高め (平年差+2.2〜+2.6℃)、St.3の底層でやや高め (平年差 +0.6℃)、St.3〜5の5m層付近で平年並み (平年差-0.5〜+0.2℃)のほかは、やや低め〜かなり低め (平年差-2.9〜-0.7℃)でした
。
　塩分は、St.1の全層で平年並み(平年差-0.14〜+0.16)、St.2の30m層〜底層でやや高め〜かなり高め(平年差+0.14〜+0.43)のほかは、概ねやや低め(平年差-0.43〜-0.17)でした。
　

	水温・塩分の水平分布及び鉛直分布図
	(2006年5月12,17日観測)