浅海定線調査　陸奥湾定線の観測結果報告

陸奥湾の6月の海況概況 　　　　　　　　　　　

　 　　　　　　　　　　　　　　　　（2006年6月14日 観測）

(実　況）
　
　透明度は12〜15mの範囲でした。

　水温、塩分は、それぞれ表層（5m）で12.2〜13.4℃、32.61〜33.09、中層(20m)で10.4〜12.4℃、32.478〜33.71、底層（海底上2m）で7.9〜11.0℃、33.13〜34.19の範囲でした。
　
　水温の水平差は0m〜20m層で1.0〜1.9℃、30m〜底層で3.2〜3.6℃と下層で大きく、鉛直差は湾口部のSt.Aで2.1℃のほかは、3.4〜5.2℃の範囲でSt.2で最大でした。

　塩分の水平差は、20m層と底層で概ね1.0と大きく、そのほかは0.42〜0.66の範囲、鉛直差は St.2,6でそれぞれ0.55,0.67と小さく、そのほかは0.94〜1.47の範囲でした。
　
　溶存酸素量は、8.1〜9.8mg/L(飽和度86〜106%)の範囲でした。 　

　水温、塩分とも成層化しつつあり、St.2の底層に8℃と低温の水が、また湾の中央部のSt.3の底層に34.1と高塩の水がそれぞれ残っています。

　さらに東湾南側のSt.6の底層には、水温9℃未満、塩分33.2未満の低温低塩水が分布しています。


　(前回差） （前回5月12,17日調査）

　透明度は湾全体で前回より3〜8m低下しました。

　水温は、St.2の40m〜底層(前回差-0.7〜-0.5℃)を除き、全調査地点の全観測層で前回より上昇しました。

　特にSt.2の10m層以浅で上昇が大きく(前回差+4.6〜+4.9℃)、そのほかは前回差+0.3〜+4.2℃でした。
　
　塩分は、St.3〜5の底層付近で前回より大きく上昇(前回差+0.8〜+1.0)、その上層とSt.2,3の20m層以浅、St.Bの30m層以深でやや上昇(前回差+0.09〜+0.48)、St.A,Bの5m層以浅で前回差-0.43〜-0.58と低下したほかは概ね前回並みでした。
　
　溶存酸素量の前回差は-1.6〜+0.02mg/Lの範囲でした。

　(平年差）　(平年値は1972〜2005年の観測値の平均値、St.1〜6のみ)
　
　透明度は全点(St.1〜6)で平年差-3〜0mで、平年並みでした。
　
　水温は、St.3〜6の底層付近で平年並み(平年差-0.8〜+0.6℃)のほかはやや低め〜かなり低め (平年差-2.8〜-0.9℃)でした。
　
　塩分は、St.3〜6の底層付近でかなり高め(平年差+0.41〜+0.69)、St.1〜4の5m以浅で平年並み(平年差-0.23〜+0.03)のほかは、概ねやや低め(平年差-0.38〜-0.14)でした。
　

	水温・塩分の水平分布及び鉛直分布図
	(2006年6月14日観測)