浅海定線調査　陸奥湾定線の観測結果報告

陸奥湾の9月の海況概況 　　　　　　　　　　　

　 　　　　　　　　　　　　　　　　（2006年9月11,12日 観測）

(実　況）
　
　透明度は11〜13mの範囲でした。
　水温、塩分は、それぞれ表層（5m）で23.1〜23.9℃、32.97〜33.08、中層(20m)で21.2〜23.7℃、33.00〜33.40、底層（海底上2m）で14.5〜19.4℃、33.36〜34.32の範囲でした。
　水温の水平差は0m〜10m層で0.6〜0.8℃、20m層以深で2.5〜5.0℃で、底層で最大でした。
　鉛直差は4.5〜8.8℃の範囲でSt.Bで最大、St.6で最小でした。
　塩分の水平差は、0m〜10m層で0.1〜0.12の範囲、20m層以深で0.35〜0.96の範囲、鉛直差は東湾側のSt.4〜6で小さく0.43〜0.61の範囲、そのほかは1.05〜1.26でした。
　溶存酸素量は、4.5〜7.8mg/L(飽和度56〜107%)の範囲でした。
　水温、塩分ともSt.1,2では10m層まで、そのほかの調査地点では20m層までは鉛直混合しており、その下層では成層が強まっています。
またSt.2から湾口部にかけての底層には水温16℃未満、塩分34.2以上の低温高塩水が分布しています。

　(前回差） （前回8月7,8日調査）

　透明度はSt.6で前回差-3m、St.A,Bで前回差-2m、このほかは前回並みでした。
　水温は、St.1,3の40m層で前回差それぞれ-0.5,-1.1℃のほかは、前回並または前回より上昇し、前回差は-0.3〜+5.3℃の範囲でした。
　塩分は、湾口部から西湾にかけての底層付近で前回より上昇(前回差+0.11〜+0.55)、このほかは前回並または低下しました(前回差-0.62〜+0.08)。 　
　底層の溶存酸素量の前回差は-2.8〜+0.8mg/Lの範囲で、St.3で低下が最も大きく、St.1,2では前回より上昇しました。


　(平年差）　(平年値は1972〜2005年の観測値の平均値、St.1〜6のみ)
　
　透明度はSt.3で平年差-1.5mで平年並みのほかは、平年より低め(平年差-4.3〜-1.6m)でした。
　水温は、20m層以浅では平年よりやや高め (平年差+1.0〜+1.9℃)、これより下層では西湾側のSt.1〜3でやや低め〜かなり低め(平年差-3.0〜-1.0℃)、東湾側のSt.4〜6で平年並み(平年差 -0.8〜+0.5℃)でした。 　
　塩分は、西湾側の30m層以浅でやや低め(平年差-0.35〜-0.19)のほかは、概ね平年並み(平年差 -0.19〜+0.09)でした。

	水温・塩分の水平分布及び鉛直分布図
	(2006年9月11.12日観測)