H13年度研究成果

 平成13年度研究成果 

研究テーマ

 寒害によるヒバ苗畑の被害について

要  約 

 晩霜の被害地には播種床、2年生苗、3年生苗が存在した。晩霜が発生した日に、既に発芽が始まっていた播種床は、被覆材無し、寒冷紗1枚トンネル掛け、寒冷紗2枚トンネル掛け、ワラと寒冷紗ベタ掛けの4種類の管理状態にあった。被害を受けた幼苗は枯死し、7月中旬の調査時点での各区の成立本数は、被覆材無し89本/㎡、寒冷紗1枚トンネル掛け312本/㎡、寒冷紗2枚トンネル掛け482本/㎡、ワラと寒冷紗べ夕掛け454本/㎡であり、管理状態で幼苗の生存に差がみられた。又、2、3年生苗は晩霜前に植付けられ、被覆材は無い状態にあった。 2年生及び3年生苗の被害状況は、得苗が困難なものが1.8%及び41.4%、得苗に手入れが必要なものが87.7%及び31.4%、そのままで得苗が可能なものが10.5%及び27.1%であった。
 寒風による被害地には2~5年生苗が存在した。播種床据え置き2年生苗では、周りが田畑のものと民家そばのものとの2箇所あり、それぞれ、得苗が困難なものが79.1%、24.5%、手入れが必要なものが20.9%、67.7%、そのままで得苗が可能なものがO%、7.8%であった。 3年生苗では冬期間畑地据え置きと畑地仮植の2種類あり、それぞれ、得苗が困難なものが0.3%、0.7%、手入れが必要なものが96.0%、42.6%、そのままで得苗が可能なものが3.7%、56.4%であった。4年生苗では冬期間畑地据え置きの1種類のみあり、得苗が困難なものが0.3%、手入れが必要なものが89.3%、そのままで得苗が可能なものが10.3%であった。 5年生苗は畑地据え置きと畑地仮植の2種類あり、3年生苗と同様な結果であった。また同地のスギ3年生苗(畑地仮植)では得苗が困難なものが0%、手入れが必要なものが6.3%、そのままで得苗が可能なものが93.6%であり、ヒバ苗はスギ苗に比較し、寒風害に弱いことが分かった。

 

研究テーマ

 異樹種構成集成材等の強度性能(第2報)

要  約 

 内層がスギ材で、外層がヒバ材からなる4層構成の構造用集成材(以下スギ・ヒバ複合集成材)を製造し、それらの強度性能等について検討したところ、以下の知見が得られた。
1 今回製造したスギ・ヒバ複合集成材の曲げ強度性能および接着性能は、構造用集成材の日本農林規格(1)(以下JAS)の基準値を十分に満足していた。
2 接着前の集成材用挽き板(以下ラミナ)について、打撃法による動的ヤング係数(以下Efr)を測定しておけば、製造した集成材の強度が予測可能であることが示唆された。
3 JASの基準以下の低質なスギラミナでも、ヒバラミナと組み合わせることにより十分な強度性能が得られることがわかった。 

 

研究テーマ

 鶏卵殻乾燥粉末を利用したきのこ菌床栽培試験(第1報)

要  約 

 鶏卵殻乾燥粉末を利用したヒラタケ菌床栽培試験を行った。その結果、鶏卵殻乾燥粉末無添加区と鶏卵殻乾燥粉末添加区を比較して、菌まわり、収穫日数に明確な差はみられなかった。また、鶏卵殻乾燥粉末添加による子実体増収効果がみられた。ヒラタケ菌床栽培における添加栄養剤として、鶏卵殻乾燥粉末を利用できる可能性が示唆された。

                    

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