分析・測定事例1『白い繊維状の異物の分析』
私たちの身の回りには、様々な材質、形状のモノが存在しています。それらが、通常には存在しないところにあると”異物”とされ、発生源などを特定するために、’異物が何か’を明らかにする分析が行われます。
今回は、製品に混入した”白い繊維状の異物”を分析した事例を紹介します。
顕微フーリエ変換赤外分光光度計による分析
白い繊維状の異物を観察した結果、有機系異物である可能性が高いことから、顕微フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)[顕微モード]で分析しました。
1 初めに、顕微鏡画像を観ながら、繊維状異物のFT-IR分析をする箇所を決めます。
2 FT-IR分析をして、IR(赤外吸収)スペクトルを取得します。
3 データベース検索を行い、取得したIRスペクトルに類似したスペクトルの物質を探します。
異物が白い繊維状であることとIRスペクトルをデータベース検索した結果から、”毛髪などの毛(ヒトの毛髪:一致率96%)”や”ナイロン系の繊維(ナイロン6:一致率81%)”の可能性が高いことが分かりました。
走査型電子顕微鏡(エネルギー分散型エックス線分析装置附属)による分析
走査型電子顕微鏡(エネルギー分散型エックス線分析装置附属)により、異物の表面を拡大観察し、さらに異物に含まれる元素の分析をしました。
1 異物の表面を電子顕微鏡で観察します。
2 異物の元素をエネルギー分散型蛍光エックス線分析装置で分析します(下の画像(左):電子顕微鏡像と元素分析の範囲(ピンク色の枠内),(右):左図の元素分析範囲のエネルギー分散型蛍光エックス線スペクトルと元素分析結果)。
異物の表面にキューティクルが観察され、硫黄(S)が検出されたことから、繊維状の異物は”毛髪などの毛”である可能性が高いことが分かりました。
工業総合研究所では、いろいろな分野の機器を保有しており、様々な異物分析に対応しております。
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