電流アナライザを用いた測定事例
2024年9月19日
工業総合研究所のIoT開発支援棟に整備した電流アナライザを用いた測定事例を紹介します。
電流アナライザ キーサイト CX3324A
ダイナミックに変化する電流波形を正確に表示することができる測定器です。
デジタル8チャネルを使用することもでき、デバイスの動作状態に同期した波形解析も行えます。
今回は、無線機能を内蔵したマイコンとセンサを組み合わせた試作品の電池寿命について解析してみます。
試作品は、センサの値を取得し、サーバへ無線送信後、60秒間スリープ(休止)すること を繰り返します。
この状態を測定してみると、一瞬ですが、消費電流が20mAを超えていることが分かります。
マイコンが稼働している時の電流波形を拡大して見ると、210ミリ秒間の平均電流が5.15mAであることが分かります。
また、スリープに入る前に高い消費電流となっていることも確認できます。
マイコンが休止中の電流波形を解析すると、平均電流が1.10uAであることが分かります。
この試作品は、210ミリ秒間、平均5.15mAで稼働し、その後60秒間、平均1.10uAで休止しているため、
稼働・休止を含めた平均消費電流は、19.1uAとなります。
220mAhのボタン電池を使用した場合、
単純計算にはなりますが、11518時間(約480日)使用できると算出できます。
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