センシング・技術・ICTによる漁獲物選別および加工の省力化・見える化技術の開発

2022年3月7日

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研究の背景と目的

水産業は慢性的な新規就業者不足と高齢化により、担い手の確保が困難になっており、成長産業化に向けて高生産性・高付加型産業への転換が求められています。

そこで、水揚げ後の選別作業の生産性向上及び漁獲物の高付加価値化を目的として、画像・近赤外分光による自動選別技術、及びクラウドシステムを利用して漁獲物・品質情報をオンラインで発信できる技術(漁獲物情報の見える化技術)を開発・実証しました。

おすすめポイント
  • 漁獲物の種類や大きさを連続的に自動計測します。選別工程を省力化でき、また魚に人が触れないため、鮮度維持にも貢献します。
  • 魚の脂質量と温度をセンサーで瞬時に測定します。生魚から凍結状態まで対応でき、訴求品質を保証するとともにブランド化を可能にします。
  • ICTを活用し、測定結果を見える化します。流通経路の拡大や、取引情報としての活用で競争優位につながります。

応用検討中!
  • マダラの非破壊雌雄判別技術の開発(令和2年度チャレンジ研究)

  青森県で主要な魚種であるマダラは、雌雄で加工用途や価格に大きな違いがあり、その選別技術の開発には高いニーズがあります。これまでの判別方法は、肛門に指を入れる触診であり、熟練が必要で衛生的にも問題となる可能性があります。このため、ハンディ型近赤外分光法を用いたマダラの雌雄判別法を検討しました。この結果、測定部位などの判別結果に影響する項目がわかりました。

  • ホッキガイの選別手法および砂かみ判定手法の開発(令和3年度チャレンジ研究)

​  本県太平洋沿岸で漁獲されるホッキガイ(標準和名:ウバガイ)の規格は、目視で判定したサイズ(S/M/L/LL)のみとなっています。また、砂を殻内部に溜め込む【砂かみ】が多くみられますが、販売価格への影響が大きいにもかかわらず、有効な対策がとられていません。そこで画像センシングによるサイズ判定及び、重量や非破壊データ(X線や近赤外スペクトル)解析による砂かみ程度を判定する手法の開発について検討を開始しました。これまでに、画像センシング(ホッキガイ殻外周長、殻長、殻高の計測、殻面積)を用いたサイズ判定が可能ということ、CT画像によって砂かみ程度は判定可能であるが、測定時間(約10分/貝)を要することがわかっています。

Reaflet-for-Aomori.jpg青森版リーフレット(2MB)

 

お問い合わせ

食品加工部門 食品総合研究所
水産食品化学部
電話:0178-33-1347
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