ホタテガイQ&A

ホタテガイQ&A


  これまでに全国の皆さんからホタテガイについてさまざまな質問が寄せられました。その中から主な質問と答えをご紹介しますので、参考にしてください。
 

Q1.ホタテガイはなぜ最初はオスなのか?

A1.理由はよくわかっていませんが、次のような変化をして一年目には雄雌1:1になります。
おすのみ雌雄同体雌雄異体                       

Q2.大量のほたてがいが一度に死んでしまったことがあったそうですが、この大量へい死はなぜ起こったのですか?

A2.陸奥湾では、昭和50年と平成22年に大量へい死が起こっており、これまでの研究から以下のことがわかってきました。
① 自然環境
 ホタテガイが普通に生活できる水温は5℃~23℃といわれています。昭和50年は水温の高い津軽暖流が流れ込んだことにより、陸奥湾内の水温が急激に23℃以上になったと思われます。 また、平均で7割のへい死が確認された平成22年の夏には、①水温の高い津軽暖流の流入、②日射による表層の昇温、③ヤマセが吹かず表層が冷却されなかったことにより、水温が最高26.8℃まで上昇しました。
その後の研究で、稚貝では23℃、新貝(1年貝)や成貝(2年貝)では20℃を超えると成長が鈍化、停止し、高水温が継続すると最終的にエネルギー不足でへい死することがわかりました。これを受けて、ほたて養殖漁業者は養殖施設を沈めて高い水温を避ける工夫をしています

② 過密養殖
 狭い場所でたくさんの貝を養殖することを「過密養殖」と言いますが、陸奥湾では昭和45年以降、養殖ホタテガイの量が急激に増加しました。パールネットや丸篭など限られたスペースでたくさんの貝を養殖すると貝同士のぶつかり合いや、かみ合わせが起こりやすくなり、ホタテガイがケガをしてへい死につながると考えられています。また、陸奥湾全体でみても、養殖するホタテガイが多すぎるとエサが足りなくなって栄養失調になったり、養殖環境が悪くなることが考えられます。

図1図2
 

Q3.ホタテガイは海で何をしているのか?

A3.2~3月に生まれたホタテガイの子どもは40日くらい海の中をただよい(発生)、流れにのって遠くに移動し、桜の花が咲くころには物にくっつきます。(このころは0.3mmくらいの大きさです。)40~60日間くっついて生活し、夏には落下して海底での生活に移ります。(このときは8から10mmくらいの大きさです。)この間おそってくるヒトデから泳いで逃げたりしながらエサを食べて大きくなり、大人の貝になって数は数百万個くらい卵をうみます。そして、2~3年で10cm以上になり、ヒトデにおそわれたり、人間に食べられたり、自然に死んだりして一生を終えます。

 

Q4.ホタテガイはどうやって物を食べて、どこで息をしているのか?

A4.海水の中にただよっている小さな小さな植物の仲間「植物プランクトン」(大きさ0.005mm~0.1mm)を「えら」(鰓)という細い毛がたくさんはえたものでからめとって、口に運んで食べています。呼吸もこの「えら」(鰓)でしています。

 

Q5.ほたてがいは一日でどれくらい成長するのか?

A5.成長が早いときだと0.3~0.4mmで、陸奥湾の場合、夏はまったく成長しません。

 

Q6.活ほたての保存法について教えて下さい。貝からはずして冷凍保存が良いとは思うのですが、2~3日中であれば冷蔵庫などで生きたまま保存できないでしょうか?その際のコツなどありましたら教えて下さい。

A6.生きたままで保存するのは難しいです。殻からはずしたら、表面を熱湯で軽く湯がいて冷凍庫に保存すると、鮮度が保てます。

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