青森産技研究開発物語4「低コストで貯蔵品質が高まるニンニクの乾燥法の開発の巻」
2023年3月17日
研究のきっかけは?(1)
県産にんにくは収穫後約1ケ月かけて乾燥後貯蔵しますが、常温では3ヶ月程度で萌芽や発根をしてしまいます。以前は収穫前に芽止め剤を散布して抑制していましたが、平成14年、その薬剤の登録失効に先だって使用を自粛したため、常温での周年出荷が困難になりました。
研究のきっかけは?(2)
萌芽や発根を抑制するため、マイナス2℃での氷点下貯蔵法を開発しました。しかし、貯蔵期間が長くなると、くぼみ症や変色などの障害が現れるようになり、原因の究明が求められました。
研究の成果は?
収穫直後の乾燥方法が品質に影響することが分かり、従来の連続乾燥からテンパリング乾燥(昼間は35℃で通風し、夜間は通風温度を下げて品温を24℃以下にする乾燥方法)に変えることで問題を解決できることをつきとめました。乾燥日数は従来より1週間長く要しますが、乾燥に必要な燃料費のコストダウンにもつながりました。
この研究は、野菜研究所の栽培部が行いました。
この研究は「新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業」21012番の「高品質国産ニンニクの周年安定供給を実現する収穫後処理技術の開発」を活用した、国立研究開発法人農研機構の東北農業研究センターとの共同研究です。
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